どんな人がカウンセリングを受けに来るのか?という問い

 

 カウンセリングを申し込まれる方にはいろいろな方がいらっしゃいます。よく「どのような人がカウンセリンを受けるのか?」「私が受けてもいいのか?」などの質問をお受けすることがあります。

 今回は上記の質問に対する回答を少し書いてみたいと思います。カウンセリングを検討される方の参考になれば幸いです。


 カウンセリングには様々な方がいらっしゃいます。大まかに以下の3つパターンに分けられるのではないでしょうか。

①自分の性格・対人関係・働き方・生き方などに悩まれている方
②精神科・心療内科的な症状で困られている方
③対人援助職の方

 ①の方は医療機関などにはかかっておらず、お仕事をされていたり、学生の方であったり様々です。仕事やプライベートの対人関係における困り感やうまくいかなさ、自分の性格など何らかの悩みや困り感を抱えている方が多いです。その内容も具体的悩みから、かなり漠然としたものまで様々です。


 ②の方はうつ病、発達障害、適応障害、不安障害、身体表現性障害、心身症、パーソナリティ障害など何らかの精神科的な障害・疾患を抱えている方です。そして、その中でも薬物療法でなかなか改善が得られないと感じている方や、主治医に勧められていらっしゃる方、薬だけでは変わらないのではないかとご自身で感じられてカウンセリングを選ばれる方などがいらっしゃいます。こうした方々との面接は服薬治療と並行して行われることが多いです。

 ③は主に対人援助職の方です。精神保健福祉士、教師、児童養護施設職員、看護師、介護職、心理職など様々です。こうした職種の方は、自分自身について考える機会が多く、自分自身を理解することが職務上のパフォーマンスに影響を与えることが多くあります。
 また、対人援助職の方のカウンセリングではなく、その方が援助する対象(患者・クライアント、児童・生徒など)の方についてのコンサルテーションを行うこともあります。コンサルテーションとは、異なる専門家同士で、援助対象についての理解やよりよい援助の在り方を話し合っていくプロセスのことです。

 カウンセリングにいらっしゃる方を3つのパターンに分けて説明してみました。もちろんこの3つに該当する/該当しないを気にされる必要はありません。
 最後に元も子もないことを書きますが、カウンセリングは基本的にどのような方でも受けて良いものですし、ご自身が受けたいと思ったときに受けるのが良いと思います。

2020年10月10日